認知症親不動産売却（成年後見・家族信託）親が認知症の家を売るには？成年後見・家族信託の手順と費用相場

「認知症の親の不動産は勝手に売却できる？」

「成年後見人と家族信託について詳しく知りたい」

このように、認知症の親の不動産を売却したいと思っている方は、多いのではないでしょうか。認知症の親の不動産は代理人として勝手に売却できません。

売却するには成年後見人と家族信託を利用する必要があります。それぞれ特徴が異なるため、自身の状況に合う方を選ぶことが重要です。

そこでこの記事では、認知症の親の不動産売却に関わる成年後見人と家族信託について解説します。認知症の親の不動産をスムーズに売却するためにも、この記事をチェックしてみてください。

認知症の親の家は売却できない？

ここでは、認知症の親の家は売却できるのかできないのかについて解説します。内容をチェックして、自分の状況で売却できるのかを確認してみてください。

認知症の度合いによる

認知症の親が所有する家の売却は、認知症の進行度によって可能かどうかが変わります。軽度で判断能力がある場合は、本人の同意を得て売却手続きを進められます。

しかし、中等度以上で判断能力が不十分な場合は、成年後見制度を利用して法的に代理人を立てなければなりません。成年後見人が選任されると、売却や契約行為を代理でおこなうことが可能です。

ただし、家族が勝手に売却はできず、後見人の同意や裁判所の許可を得なければなりません。認知症の進行度を正確に把握し、適切な手続きを踏むことが、家を安全に売却するためのポイントです。

不動産の名義による

認知症の親が所有する家を売却できるかどうかは、不動産の名義が誰なのかで判断されます。名義が親本人であれば、認知症の進行度によっては契約の意思能力が問われるため、通常の方法では売却が難しい場合があります。

一方、名義がすでに子どもや別の家族に移されていれば、本人の同意なしでも売却手続きが可能です。ただし、贈与や相続の手続きが絡む場合は税務上の確認も必要です。

認知症の親の家は代理で売却できる？

認知症の親の家を売却したいと考えても、本人の意思能力が不十分な場合、代理での売却は原則できません。法律上、不動産の売買契約は本人の意思に基づいておこなう必要があります。

認知症の方は判断能力が十分でないとみなされるため、家族が勝手に契約することは認められていません。ただし、成年後見制度を利用すれば、家庭裁判所で選任された後見人が代理で売却することが可能です。

売却の必要性や条件が家庭裁判所の承認を得ることが前提です。親の財産を守るための制度ですので、手続きを省略すると契約が無効になるリスクがあります。

認知症の親の不動産売却を考える際は、まず専門家に相談し、適切な手続きを踏むことが重要です。

認知症の親の家を売るには成年後見人か家族信託が不可欠

ここでは、認知症の親の家を売るには成年後見人か家族信託が不可欠です。どちらが最適かは、自身の状況によって変わります。それぞれの特報やメリット・デメリットを把握して、どちらを選ぶべきかの参考にしてみてください。

成年後見人

成年後見人とは、判断能力が十分でない方の財産管理や生活面の支援をおこなうために家庭裁判所によって選ばれる代理人のことです。認知症や知的障害、精神障害などで自分だけでは契約や金銭管理が難しい方を法的に守る役割があります。

成年後見人には、本人の権利や利益を守りつつ、日常生活に必要な手続きや財産の管理をおこなう義務があります。

手順と費用相場

成年後見人の手続きは、まず家庭裁判所に申し立てをおこなうことから始まります。申し立てには本人の状況や財産状況を示す書類が必要で、医師の診断書も添付します。

裁判所は申し立て内容を確認した上で、本人に最も適した後見人を選任するのが特徴です。後見人は親族や専門職（弁護士、司法書士など）が就くことが多く、財産管理や生活支援などをおこないます。

費用については、申し立てにかかる収入印紙代や郵便代が数千円程度必要です。後見人に支払う報酬は家庭裁判所が決定し、年間で10万円～50万円程度が相場とされています。報酬は財産の状況や業務内容によって変動します。

メリット・デメリット

成年後見人制度を利用するメリットは以下が挙げられます。

• 不利益な契約を無効にできる
• 本人の代理人として売買契約を進められる
• 生前に売却することで、税負担や管理負担の軽減ができる

また、成年後見人制度を利用するデメリットは以下です。

• 家族や親戚でもなれない場合がある
• 家庭裁判所へ申し立てをする必要がある
• 不動産の売却理由を明確にする必要がある

成年後見人制度のメリット・デメリットを把握した上で、自身に合うかを見極めてみてください

家族信託

家族信託とは、財産を信頼できる家族に託し、管理や運用を任せる仕組みです。本人が判断能力を失った場合でも、信託を受けた家族が代わりに契約や財産管理を進められます。

親が高齢になった際や認知症になった場合でも、財産を適切に守りつつ、子や孫のために活用できるのが特徴です。家族信託を活用すると、財産の凍結や相続トラブルを防げるでしょう。

手順と費用相場

家族信託を始めるには、まず信託契約を結ぶことが必要です。契約には、財産の内容や受託者、受益者を明確に記載します。

次に、信託財産の名義変更や登記手続きをおこないます。不動産を信託財産にする場合は、法務局での登記が必要です。金融資産の場合は、金融機関での手続きが求められます。

家族信託の費用は、契約書作成や登記の手数料などを合わせて、一般的に30万～50万円程度が相場です。内容や財産の種類によって費用は変動します。

メリット・デメリット

家族信託を利用するメリットは以下が挙げられます。

• 本人の意向に沿って不動産売却ができる
• 判断能力があるうちから不動産売却を任せてもらえる
• 成年後見人制度よりも柔軟な不動産売却ができる
• 相続による遺族の負担が減る

また、家族信託を利用するデメリットは以下です。

• 初期費用が高くなる可能性がある
• 親族間のトラブルに発展する可能性がある

家族信託のメリット・デメリットを把握した上で、自身に合うかを見極めてみてください

宮崎県日向市でおすすめの不動産会社

日向市でおすすめの不動産会社は以下の2社です。

• 大興不動産日向
• カチタス延岡店

それぞれの会社の特徴を把握して、理想の売却ができる会社選びに役立ててみてください。

大興不動産日向

宮崎県日向市で不動産の売却や買取を検討するなら、大興不動産日向は地域密着型の信頼できるパートナーです。豊富な実績と地元ネットワークを活かし、土地や建物の価値を的確に判断しながら、スムーズな取引をサポートしてくれます。

査定から契約、引き渡しまで一貫した対応が可能で、初めての売却でも安心して任せられます。特に買取サービスでは、早期の現金化を希望する方にも柔軟に対応しており、急ぎの売却に最適です。

また、売却希望者の状況や希望条件を丁寧にヒアリングし、最適な売却方法を提案してくれるのも魅力です。地域に精通したスタッフが、地元市場の動向を踏まえたアドバイスをおこない、納得のいく取引を実現してくれます。

カチタス延岡店

カチタス延岡店は、地域密着型のサービスを提供しており、地元の市場動向に詳しいスタッフが丁寧に対応してくれます。通常の売却だけでなく買取にも対応しているため、早期に現金化したい方に最適です。

買取の場合、仲介手数料が不要で、状態に応じたスムーズな取引が可能です。築年数や物件の状態に関わらず、柔軟な対応をしてくれる点も安心できます。

相談から契約まで一貫してサポートしてくれるため、初めての不動産売却でも不安なく進められます。

まとめ

認知症の親の不動産は、親族でも代理人として勝手に売却できるわけではありません。認知症の度合いに応じて、成年後見人制度や家族信託を利用する必要があります。

成年後見人制度と家族信託はそれぞれ特徴が異なるため、自身の状況に合う方を選ぶ必要があります。それぞれの費用相場やメリット・デメリットを把握した上で決めましょう。

この記事を参考にして、認知症の親の不動産をスムーズに売却できるようにしましょう。